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阪神大震災400人の証言公開…首相、遺族も(読売新聞)

 阪神大震災当時首相だった村山富市氏ら政府首脳、遺族、企業経営者ら、震災に直面した約400人に、五百旗頭(いおきべ)真・防衛大学校長(日本政治外交史)らが10年がかりでインタビューして得た証言が、震災後15年を機に今春以降、順次公開される。

 語ったままを記録する「オーラルヒストリー」として保存されており、〈未曽有の大災害〉を前に当事者がどう考え、動いたかを示す生の資料となる。

 財団法人「ひょうご震災記念21世紀研究機構」(神戸市)が1998年から、室崎益輝・関西学院大教授(都市防災工学)、林春男・京都大教授(防災心理学)らと進めてきた。

 当事者がどのように考え、決断したかというプロセスもうかがえるインタビュー記録で、映像、カセット、テキストの形で同機構が保存。外交文書などに準じて30年間非公開の方針だったが、各地で地震が相次ぐ中、防災や復興の資料として生かすため、証言者の了解が得られたものから公開することにした。

 五百旗頭氏は貝原俊民・元兵庫県知事や阪神間の首長、消防、自衛隊など危機管理担当者ら約20人を担当。登庁時の様子や情報収集、外部機関との連携などを聞いた。林教授は、村山元首相や小里貞利元震災担当相らのほか、金融機関や流通業者など企業のトップに復旧、復興過程を尋ねた。室崎教授はゼミ生らと、犠牲者の遺族約300人を担当し、家屋の構造と被害、救出の経緯などを記録。

 証言から得た教訓をまとめた本「大地の雄叫(おたけ)び ひとびとの悲鳴――大震災の証言より(仮題)」の出版も予定しており、五百旗頭氏は「100年後も通用する記録を残すのは歴史的使命。今は予想される災害のために体験を再構築し、次代へどう伝えるかを考える時期だ」と話す。

 ◆オーラルヒストリー=資料に残りにくい個人の証言を直接聞き、記録する手法。米国で始まり、政府高官ら公職者にベトナム戦争や外交問題などへの対応を尋ねた。日本では御厨貴・東大教授が1990年代から、宮沢喜一、竹下登両元首相をはじめ、政財界の150人以上に約1000回の聞き取りを行い、政治や経済の時代状況を記録している。

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